【8月25日 AFP】ナッツ類、大豆、アボカド、オリーブオイル、オート麦などコレステロールを下げる効果のある食品を多く食べる方が、低脂肪食を多くとるよりもコレステロール値の下げ幅が大きいとする研究論文が、23日の米国医師会雑誌(Journal of the American Medical AssociationJAMA)に発表された。

 研究チームはカナダのケベック(Quebec)、トロント(Toronto)、ウィニペグ(Winnipeg)、バンクーバー(Vancouver)で、コレステロール値が高い351人を対象に6か月間にわたる食生活の実験を行った。実験ではカロリー制限は設けず、食品の支給も行わなかった。

 実験終了後にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の値を測定したところ、LDLを下げる食品が中心の食生活を送ったグループでは13%減少したのに対し、高繊維食や全粒穀物などの低脂肪食を中心とした食生活を送ったグループでは3%の減少にとどまった。体重の落ち方は、全被験者が1.2~1.7キロでほぼ同じだった。

 この実験でLDLを下げる食品とされたのは、米食品医薬品局(US Food and Drug AdministrationFDA)が心臓の健康に良いと推奨するオリーブオイルやコレステロールの吸収を防ぐ植物ステロール含有マーガリンのほか、アボカド、オートミール、大豆、豆腐、レンズ豆、アーモンド、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ペカン(ピーカンナッツ)、ピスタチオ、クルミなど。

 実験途中で脱落した人は全体の22.6%と高かったが、この種の実験では通常という。

 この実験では、被験者の大半が心臓病リスクが低く標準体重の白人だったため、「心臓病リスクが高く過体重または肥満の人」でも同様の効果が見られるかは不明だ。(c)AFP