【7月27日 AFP】オーストラリア・クイーンズランド(Queensland)州当局者は26日、同国で6月後半から馬への感染が拡大しているヘンドラ(Hendra)ウイルスが、初めて犬から見つかったことを明らかにした。動物の種を越えた感染拡大が懸念されている。

 この当局者によると、実験室以外でオオコウモリ、馬、人間以外の動物からヘンドラウイルスが確認されたのは初めて。感染していた犬は、馬の感染が確認された農場で飼われている犬で、検査で抗体の陽性反応は出たものの症状はなく、現在は検疫中だが元気そうだという。感染経路と感染した時期は不明だが、現時点では馬から感染した可能性が最も高いと、この当局者は話している。

 ヘンドラウイルスは1994年に豪州で初めて発見された。今回はクイーンズランド州とニューサウスウェールズ(New South Wales)州でヘンドラウイルスの感染が確認され、これまでに死ぬか殺処分された馬は14頭に上った。今回は人間への感染例はないが、過去には7人が感染し、そのうちの4人が死亡している。

 今回の感染発生を受け、マレーシアは予防的措置として、オーストラリアからの馬の輸入を禁止した。(c)AFP

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