【7月22日 AFP】パーキンソン病の症状の一部に、高血圧に効くとされる生薬「釣藤鈎(チョウトウコウ)」が効果的で、処方薬の副作用も軽減してくれるとする研究成果がこのほど発表された。

 香港バプティスト大(Hong Kong Baptist University)の研究チームは、釣藤鈎がパーキンソン病患者の意志疎通を向上させ、うつや不眠も改善することを見出した。

 パーキンソン病は運動障害を伴う進行性の難病で、主に50歳以上で発病するが、それ以前に発祥する若年性のものもある。体の震え、硬直、体のバランスを保てないなど深刻な症状を伴う。これらの症状の緩和には通常、脳内のドーパミン不足を補うレボドパ製剤が処方されるが、吐き気や幻覚などの副作用が生じる場合がある。

 研究チームは、レボドパとともに釣藤鈎を服用した患者では、意志疎通が大幅に向上する一方で、レボドパの副作用が少ないことも見出した。

 研究を率いた李敏(Li Min)副教授は、「生薬への注目度も大幅に上がるだろう」と話している。(c)AFP