【6月11日 AFP】腸管出血性大腸菌(EHEC)の流行をめぐり、ドイツ当局は10日、もやしが感染源だと断定した。感染拡大でこれまでにおよそ3000人が感染し、33人が死亡した。また、欧州全域で農家が打撃を受け、数百万ユーロ規模の損失が出ている。

 感染源探しは1週間ほど前から続けられていた。ドイツ国立ロベルト・コッホ研究所(Robert Koch InstituteRKI)の代表者、ラインハルト・ブルガー(Reinhard Burger)氏は、記者会見を開き、「もやしだ」と語った。

 ブルガー氏は、レストランでの食事が原因で感染した100人以上の患者を調査した研究を上げ、「出血性の下痢などのEHEC感染を示すケースが、もやしを食べた人は食べていない人よりも9倍多かった」と述べた。  さらに、ドイツ西部ノルトライン・ウェストファリア(North Rhine-Westphalia)州に住むEHEC感染者2人の家庭のゴミ箱からEHEC「O104」の痕跡が残るもやしが回収され、初めての直接的な証拠の発見となった。

 このもやしは、北部のビーネンビュッテル(Bienenbuettel)村で生産されたものだった。ビーネンビュッテル村は前週、いったんは感染源の疑いが指摘されていたが、証拠がみつかっていなかった。同農場は閉鎖され、製品の回収が行われている。(c)AFP/Deborah Cole