【5月7日 AFP】ぜんそく治療では錠剤よりも吸入器を使う方が一般的だが、錠剤は吸入器同様の効果がある上、吸入器より扱いやすいとする論文が、4日の米医学誌「ニューイングランド医学ジャーナル(New England Journal of Medicine)」に発表された。

 英国では、ぜんそく治療の優先度で錠剤は通常3位か4位くらいで、吸入器に比べて処方される頻度がかなり少ない。 

 英イーストアングリア大(University of East Anglia)の研究チームは、慢性ぜんそく患者650人について2年間追跡調査した結果、ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)は吸入器と同程度の効果があることを見出した。「シングレア(Singulair)」や「アコレート(Accolate)」がこの仲間に入る。

 調査によると、1日1回服用のLTRAを渡された患者は、使い方にコツがいる吸引器を使う場合と比べ、医師の指示に従って治療を継続する確率が最大60%高かったという。

 研究者は、「患者は吸入器を適切に使うことに心を砕く必要はない。今回の結果により、治療の選択肢が広がることを期待している」と話している。(c)AFP