【2月16日 AFP】欧州連合(EU)は6日、女子割礼(女性器切除)を「極めて残忍な犯罪」だと非難するとともに、根絶に向けて全力を挙げるとする声明を発表した。

 国連(UN)が定める「世界女性器切除根絶の日」に当たる同日、EUのキャサリン・アシュトン(Catherine Ashton)外交安全保障上級代表は、欧州委員会のビビアン・レディング(Viviane Reding)副委員長(司法・基本権・市民権担当)との連名で、「EUは女性の人権と尊厳を著しく損なうこの忌まわしい風習を非難する」との声明を出した。

 さらに、「女性を女性器切除の風習から守り、(切除されて)肉体的、精神的に深い傷を負った女性の痛みを和らげることが、われわれの使命」とし、風習の根絶と犠牲者の保護に向けた新たな措置の必要性を説いている。

 女性器切除を受けている女性は、現在、世界に1億~1億4000万人いると推定されている。国連の国際移住機関(International Organization for MigrationIOM)によると、女性器切除の問題は、移民の多い西側諸国でも懸案事項となっている。

 現在、女性器切除を違法としているのは、欧州12か国、米国、カナダ、そしてアフリカの19か国だ。(c)AFP