【2月11日 AFP】ダイエット炭酸飲料は心臓発作や脳卒中リスクを通常より高めるとする研究結果が9日、ロサンゼルス(Los Angeles)で開催中の国際脳卒中学会議(International Stroke Conference)で発表された。同時に、塩分の高い食品摂取も脳卒中リスクを高めることも明らかにされた。

 ダイエット炭酸飲料に関する研究は、米ニューヨーク・マンハッタン(Manhattan)の住人2564人を対象に行われたもので、毎日ダイエット炭酸飲料を飲んでいる人は全く飲まない人に比べ、血管性イベントの発症リスクが61%高かいことがわかった。メタボリック症候群、末梢血管疾患、心疾患の既往症などの要因を考慮した結果でも、リスクは48%高かった。

 研究の主著者、マイアミ大学ミラー医学部(University Of Miami Miller School Of Medicine)のハナ・ガーデナー(Hannah Gardener)氏は「今回の研究結果が今後の研究で裏付けられれば、ダイエット炭酸飲料が砂糖入り飲料の代替にはならないと言えるだろう」と述べた。

 さらに研究チームは、同地区の2657人を対象に、塩分を含む食品に関する研究も実施した。その結果、塩分の過剰摂取は、血栓が脳への血液の流れを阻害する虚血性脳梗塞のリスクの劇的な増加と関連があることが分かった。

 研究によると、日常的に塩分4000ミリグラムほどを摂取する人は、1日当たりの摂取量が1500ミリグラム未満の人に比べ、心臓発作の発症リスクが倍増するという。4000ミリグラムの塩分は、フライドポテトのLサイズ4個分に含まれる塩分に相当する量だ。

 また、年齢や性別、人種、飲酒習慣、運動、血圧、心臓疾患の既往症などの諸条件を考慮しても、塩分の日摂取量が500ミリグラム増加するごとに脳卒中リスクは16%高まるという。(c)AFP