【1月26日 AFP】道路を走る車の騒音にさらされると脳卒中のリスクが高まり、特に65歳以上の人でその傾向が強いという研究結果が、26日の医学誌「ヨーロピアン・ハート・ジャーナル(European Heart Journal)」(オンライン版)に発表された。

 研究チームは、デンマークの首都コペンハーゲン(Copenhagen)市内および周辺で1993~1997年の期間に行われた「食生活とがんと健康」の関連を探る調査に参加した5万1485人の病歴と居住歴を調べた。

 対象者のうち調査期間中に脳卒中を起こした人は1881人だった。そのうち全体の8%、65歳以上の人に限れば19%が交通騒音が影響したと考えられるという。論文の主著者であるデンマークがん協会のメッテ・ソレンセナ(Mette Sorensena)氏は「過去の研究で、交通騒音が高血圧や心臓発作と関連があることは示されていた。今回の研究で、交通騒音によって脳卒中のリスクも高まることが明らかになった」と語った。

 研究チームでは、騒音は睡眠を妨げて血圧と心拍数が上昇し、ストレスホルモンのレベルも高くなるためではないかとしている。(c)AFP