【11月4日 AFP】イタリアのピサ大学(University of Pisa)医学部の医療チームは3日、世界初の手術支援ロボットによるすい臓移植手術に成功したと発表した。

 手術は、同大学病院で9月27日、過去に腎臓の移植を受けたことのある1型糖尿病患者の女性(43)に対して行われた。複数の腕を持つ大型医療ロボット「ダビンチ(Da Vinci)SHDI」を使って体の3か所に小さな穴を開け、7センチほど切開して移植。所要時間は3時間で、合併症はなく、女性は前月30日に退院したという。

 従来型のすい臓移植は、臓器の血管構造から患者の体への負担(侵襲)が大きくならざるを得ず、合併症の問題もあった。医療チームは、ロボットを使った手術は侵襲性が低く、合併症の危険も軽減されるとして、「糖尿病の治療に新たな地平が開かれた」と話している。(c)AFP