【11月3日 AFP】スペイン・マドリード(Madrid)のグレゴリオ・マラノン病院(Gregorio Maranon Hospital)の心臓専門医は2日、幹細胞を使って移植用臓器を作製する新たな手法を開発したと発表した。
 
 この手法は、ドナーから提供された臓器を、細胞を取り除いて「骨組み」だけにし、患者の幹細胞を骨組みに付着させるというもの。これにより患者本人のDNAを持った臓器が再生されるという。拒絶反応が少なく、ドナーや移植に適した臓器の不足や拒絶反応の問題の解消につながるとしている。

 同病院には既に8つの心臓の「骨組み」が用意されており、今年末までに幹細胞を用いて心臓を部分的に再生したい考えだ。この手法で再生した臓器を使っての移植は、早くて5年以内に実現可能だという。

 同病院は3年前、患者の脂肪組織に由来した幹細胞を使った心臓治療を世界で初めて実施している。(c)AFP