【8月22日 AFP】ホウレンソウなどの緑色の葉もの野菜を多く摂取することで、2型糖尿病のリスクを減らすことができるとする論文が、20日の英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical JournalBMJ)」に発表された。

 英レスター大学(University of Leicester)のパトリス・カーター(Patrice Carter)氏率いる研究チームは、果物や野菜の摂取と2型糖尿病との関係を扱った研究6件を分析した。対象患者数は計22万人を超えた。

 その結果、緑色の葉もの野菜の摂取量が増えると糖尿病のリスクが減少することが分かった。一方で、果物とともに摂取すると効果があまりないことも分かった。

 2型糖尿病は糖尿病の最も一般的な型で、脂肪・糖類過多の食生活やデスクワークなどの普及とともに、先進国から新興国にかけて広がりを見せている。世界保健機関(World Health OrganizationWHO)によると、全世界で患者は2億2000万人以上に上り、毎年100万人以上が死亡している。

 予防には適切な栄養と運動が有効であることは知られているが、質の高い研究が少なかったため、予防に適した食材やそのメカニズムについてはいまだに論争が続いている。

 カーター氏の研究チームは抗酸化物質とマグネシウムが豊富であることから緑色葉野菜の有効性を指摘しているが、裏付けのための更なる研究が必要だとしている。(c)AFP