【8月17日 AFP】競争心が強く攻撃的な性格の人は心臓発作や脳卒中のリスクが高いと結論づけた米国立老化研究所(National Institute on AgingNIA)の論文が16日、アメリカ心臓協会(American Heart AssociationAHA)の学会誌に掲載された。

 研究はイタリアのサルデーニャ(Sardinia)島の4つの村に住む14歳から92歳までの5614人(平均年齢42歳)を対象にしたもので、男女比は58%が女性だった。

 性格テストの結果で「怒りっぽい」性格に分類された被験者グループでは、「温厚」や「寛容」な性格のグループよりも、心臓発作や脳卒中を引き起こす頸(けい)動脈肥厚が多くみられた。

 第1回目の調査から3年後に行われた調査でも、「敵対心」のポイントが高い被験者や、「協調性」のポイントが低く打算的で激高しやすい被験者では、頸動脈の肥厚が悪化していた。なかでも、「敵対的な性格」のポイントが最も高かったグループの10%が、肥厚の悪化リスクが40%も高かった。

 論文の主執筆者のアンジェリーナ・サティン(Angelina Sutin)博士は性格の違いについて、愛想が良く協調性の高い人は「率直で、他人を信頼し、他人への気遣いを見せる」一方、敵対心のポイントが高い人は、「他人を信用せず疑い深く、非常に冷笑的で打算的。また自己中心的で傲慢、そのうえすぐに怒りをあらわにする」と説明した。(c)AFP