【7月14日 AFP】インドの国立免疫学研究所(National Institute of ImmunologyNII)は13日、糖尿病患者が数時間おきに注射しなければならないインスリンについて、注射の頻度を大幅に減らせる可能性のある技術革新を達成したと米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of SciencesPNAS)に発表した。

 インスリンを数週間から数か月かけて徐々に体内に放出する物質を開発し「SIA-II」と名付けた。マウスで2年間実験を行ったところ、1回の注射でインスリンの下限レベルを120日以上持続することも可能だった。

 注射を数か月に1度にするのはまだ手探りの段階だが、週に1度にするにはかなり有望な結果が得られているという。研究チームは、「1回の注射で糖尿病を数か月制御できるという結果は史上初だが、あくまでもマウスを使った実験でのこと。まだ開発の初期段階にすぎない」としている。(c)AFP