【5月13日 AFP】将来どんな病気にかかるのか、アルツハイマー病を発症する可能性はあるのか、子どもに何か遺伝するものはあるのか――。こうしたことを知りたい場合、薬局に行けば済むようになるかもしれない。

 米バイオ技術関連企業パスウェイ・ゲノミクス(Pathway Genomics)は11日、特定の病気の発症リスクを検査することが可能な個人用DNA検査キットを、大手薬局チェーンのウォルグリーン(Walgreens)で今週末から販売すると発表した。

 州法の関係で販売が難しいニューヨーク(New York)州を除く、全米の約7500のウォルグリーン店舗で、販売されることになっており、価格は20~30ドル(約1800~2800円)。

 パスウェイ・ゲノミクスは一時期、インターネット上でこのキットを販売していたことがあるものの、個人用DNAキットが小売りされることは史上初だという。

 キット利用者は簡単な説明に従って唾液を採取し、カリフォルニア(California)州にある研究所に送る。その後、同社のウェブサイトにアクセスしてアカウントを取得し、あらかじめ用意されている3つのセットから検査したいものを選択する。費用は最大249ドル(約2万3000円)。

 パスウェイ・ゲノミクスは、利用者のDNAを分析し、乳がんや前立腺がん、心臓疾患、糖尿病、関節リウマチなど約70種類の病気にかかるリスクを検査する。

 また、抗コレステロール薬や抗凝固剤のワルファリン、抗がん剤のタモキシフェンなどの薬物の効き目についても調べることができる。

 カップル向けには、子どもが生まれた場合に、その子どもに何らかの疾患を遺伝させてしまわないかどうかを、179ドル(約1万7000円)で調べてくれる。(c)AFP