【1月30日 AFP】賃金交渉に臨む前には甘い飲み物を飲むと良い。このような研究結果が今週の心理学専門誌「サイコロジカル・サイエンス(Psychological Science)」に発表された。

 米サウスダコタ大学(University of South Dakota)の研究チームは、学生65人に対し一連の質問に答えさせる実験を行った。中には「すぐに少しのお金をもらう」か「後で多くのお金をもらう」かを選ぶ質問が含まれていた。学生は前半は空腹状態で、後半はノンカフェインの砂糖または人工甘味料で味付けされた炭酸飲料を飲んで質問に答えた。

 実験開始時と炭酸飲料を飲んだ後に、血糖値を測定した。

 その結果、炭酸飲料を飲んでから10分もしないうちに「後で多くのお金をもらう」方を選ぶ学生が半数を超えたという。

「食べるときと同じだ。血糖値が上がると食べ物を我慢できる時間が延びる」と研究の主著者Xiao-Tian Wang氏は指摘する。「血糖値が摂食行動だけでなく意思決定にも影響を与えるか検証したかった。つまり、血糖値が高ければより大きな報酬を待つことができるかということだ。答えは『イエス』だ」

 実験では、血糖値が高いと衝動的な行動が減る傾向がみられた一方、血糖値が低いと衝動的な行動をとりやすく、目先の少ない報酬を指向する傾向があったという。(c)AFP