【1月27日 AFP】米コロラド大学(University of Colorado)などの研究チームが、冠動脈の3D画像を簡単に生成できるソフトウェアを開発したと、26日の米国心臓協会(American Heart Association)の専門誌「Circulation: Cardiovascular Interventions」に発表した。心臓治療の大幅な向上が期待される。

 開発チームによると、ソフトウェアを使った初めての臨床試験が患者23人を対象に実施された。試験は初期段階だが、医師が2次元のX線写真の場合よりも心臓動脈の長さや分岐パターン、角度、閉そくの有無を正確かつ迅速に見極められることが分かった。

 心臓治療の現場では現在、さまざまな角度からX線写真を撮ったり、足の動脈から心臓にカテーテルと呼ばれる細いチューブを通し、中に造影剤を注入するカテーテル法が用いられることもある。

 新たなソフトウェアは、現行のX線システムを使用するものの、写真を複数枚撮る必要はないため患者の被爆量と造影剤の量を減らし、医師による診断時間も短縮されるという。(c)AFP