【1月13日 AFP】心拍の調節を助けている複数の遺伝子を特定したとする論文が10日、科学誌「ネイチャー・ジェネティクス(Nature Genetics)」に発表された。より効果の高い心臓病の薬の開発につながることが期待される。

 アイスランド、英国、ドイツの研究チームが、ヨーロッパ系およびインド系の被験者数万人からDNAを採取し、チーム別にDNAコードの解析を実施。これらの結果を比較することにより、遺伝子を特定した。

 遺伝子は、心筋を動かす電気刺激を制御する。これらの信号は、筋肉細胞に含まれるイオンチャネルと呼ばれる特殊なタンパク質により伝達される。

 動悸(どうき)などの心拍障害リスクには、これらの遺伝子の変異の度合いが関係している可能性があるという。

 心臓病による死亡者は、年間で700万人以上にのぼっているが、その半数は、心室細動など、心拍の突然の変化によるものだという。(c)AFP