【12月30日 AFP】新型インフルエンザ「インフルエンザA(H1N1)」の死者が全世界で1万1500人にのぼるなか、世界保健機関(World Health OrganizationWHO)のマーガレット・チャン(Margaret Chan)事務局長が、まだワクチン接種を受けていないことが分かった。

 チャン事務局長は29日、スイス・ジュネーブ(Geneva)で行った記者会見のなかで、休暇から戻ったばかりであることを強調したうえで、「もちろん、ワクチン接種をうけるつもりだ」と述べ、「どこでワクチン接種が受けられるか、担当医に問い合わせている」と話した。また、チャン事務局長のもとで働くWHO職員の「多数」は、すでに接種を済ませていると語った。

 11月から12月にかけて、多くの国々が、独自のワクチン接種計画を実行しているが、接種率は期待されたほど上がっていない。

 こうした事態をうけ、ドイツは12月始め、備蓄用ワクチンを他国に売却する用意があると発表。スイスも同月中旬、ワクチンの一部を発展途上国に寄付し、ワクチンの供給が不足している先進国などにも一部を輸出する計画を明らかにしている。(c)AFP