【11月21日 AFP】ひざを痛め、8か月間いすに座り続けていた体重408キロの米男性が、救急隊員に自宅のトレーラーハウスから救出されたが、病院へ向かう途中で死亡した。地元テレビWSPA-TVが19日伝えた。

 米サウスカロライナ(South Carolina)州グリーンウッド(Greenwood)郡のトレーラーハウスに住むダニエル・ウェッブ(Daniel Webb)さん(33)は、3月にひざを痛めて歩くことができなくなった。しかし、医療保険を持たないダニエルさんは医師の訪問診療を拒み、自宅のリクライニングチェアに何か月も座ったままで暮らしていたという。

 しかし18日、ダニエルさんが強い痛みを訴えたため、妻のエイダさんが救急隊員を呼んだという。

 救急隊員が特殊な工具を使ってダニエルさんをいすから離したところ、ダニエルさんは体中に褥瘡(じょくそう)ができており、排泄物にまみれていた。また、トレーラーハウスからダニエルさんを出すために、トレーラーハウスの半分を取り壊す必要があったという。

 ダニエルさんは搬送中に心不全で死亡した。

 エイダさんはWSPA-TVの取材に対し、「もしも3月に治療を受けてくれてさえいれば、こんなことは起きなかったのに」と語った。(c)AFP