【11月5日 AFP】米アイオワ州立大学(Iowa State University)の獣医学部は4日、州内の家庭で飼われているネコが新型インフルエンザに感染したと発表した。ネコの新型インフルエンザ感染例が確認されたのは世界で初めて。

 感染したのは、去勢手術を受けている13歳の雄のショートヘアー。症状を見たアイオワ州立大学とアイオワ州の獣医師のチームは、呼吸器系疾患の最も一般的な原因は当てはまらないと考え、このネコを飼っている家族3人の病歴を調べた。

 家族のうち2人が新型インフルエンザの感染歴があったことがわかり、ネコへの感染が疑われたため、5日間にわたる検査を行ったところ、新型インフルエンザと確定された。飼い主の希望でペットの名前は明らかにされていない。

 アイオワ州立大学のブレット・スポンセラー(Brett Sponseller)助教授(獣医微生物学)は、飼い主は既に完治しておりネコも水分と抗生物質を与えられ、順調に回復していると説明した。

 スポンセラー氏によると、ネコからネコやネコからヒトへの新型インフルエンザの感染についてはわかっていないが、危険性は高くはないとみられるという。

 新型インフルエンザのネコへの感染はこれまで知られていなかったが、同氏によれば今後多くのネコが検査を受け感染が確認されるだろうという。

 アイオワ州の保健当局も、新型インフルエンザに感染した人は、人間だけでなく他の動物にもウイルスを感染させるおそれがあると注意を呼びかけている。(c)AFP/Carlos Hamann