【10月16日 AFP】公園や緑の多い場所の近くに住んでいる人は、コンクリートやアスファルトに囲まれた場所に住んでいる人に比べて健康状態が良く、うつになる確率も低いとする調査結果が、15日の英医学専門誌「Journal of Epidemiology and Community Health」に発表された。

 この調査ではオランダ全土の95の診療科目の195人の家庭医にかかった約35万人の記録を調べた。正確さを期して、患者の社会階層も考慮した。

 その結果、不安障害またはうつ病の患者の数は、緑地帯が90%を占める地区では1000人中18人だったのに対し、緑地帯が10%しかない地区では1000人中26人と、44%も多かった。

 また、主要な疾患(循環器系、呼吸器系、神経系、消化器系、精神疾患など)の年間発症率も、前者が後者を下回った。

 植物の健康増進作用が最も顕著に見られたのは、樹や低木や花の密集地のそばで過ごす時間が長い人で、なかでも子ども、低学歴・低所得者層、45~65歳の中高年者への好影響が明白だった。

 植物が空気を浄化するとともに、リラックスや交流や運動の機会を提供していることが背景にあると考えられるという。(c)AFP