【9月30日 AFP】ケニアは、不良品コンドームが出回っていた問題を受け、コンドームの品質を検査する装置をオーストラリアから取り寄せた。国立品質管理研究所の所長が29日、明らかにした。

 この装置は、価格が17万5000ドル(約1570万円)で、国連人口基金(UN Population Fund)により調達された。「ホット(Hot)」というブランドのコンドームが、全く効果がないことが判明し、市場から撤去されたことを受けたもの。

 同国のエイズ・性感染症制御計画(National AIDS/STD Control Programme)のニコラス・ムラグリ(Nicholas Muraguri)氏は、国民に対し、「政府は品質管理体制を強化するので、コンドームへの信頼を失わないで」と話している。

 2007年のエイズ関連疾患による死者は1日あたり約150人だったとの政府統計がある。コンドームはHIV予防に大変有効とされているが、同国では、ローマカトリック教会やファーストレディーのルーシー・キバキ(Lucy Kibaki)氏が、コンドームの使用を痛烈に非難している。

 ムラグリ氏は、ラテックス製コンドームに水性ではなく油性の潤滑剤を使用した場合は、効果がなくなると警鐘を鳴らす。「ナイロビ(Nairobi)ではワセリンが使用されているかもしれないが、村落部では料理用油、時には車のガソリンが使用されているという話を聞く。コンドームと石油系の潤滑剤は合わないので注意して欲しい」(c)AFP