【9月21日 AFP】韓国初の「尊厳死」を認める判決に従い6月、75歳の脳死状態の女性から生命維持装置が外されたが、約3か月が経過した21日現在も、この女性が自発呼吸で生存していることを、入院先である首都ソウル(Seoul)のセブランス病院(Severance Hospital)が明らかにした。

 女性の生命維持装置が外されたのは6月23日。病院側は当初、装置を外せば女性がすぐに亡くなることを予期していたといい「われわれも驚いている」と発表した。

 この女性は肺検査を受けている間に昏睡(こんすい)状態に陥り、2008年2月に脳死を宣告された。それから3か月後に、女性が尊厳をもって死を迎えられるよう家族が延命治療の中止を求め、裁判所に申し立てを行った。

 裁判所は同年12月、女性には回復の見込みがないとして家族側の申し立てを認めたものの、病院側が最高裁に控訴した。しかし、最高裁は下級審を支持し5月、病院側に延命装置を外すよう命じた。(c)AFP