【9月16日 AFP】愛する人を失い悲しみに暮れている人では、心停止のリスクが6倍高くなるとする研究結果が、15日発表された。「失意」により命を落とすことが実際に起こりうることを、研究は示している。

 オーストラリアのHeart Foundation(心臓基金)は、深い喪失感の直後に起こる身体の変化について、160人を対象に調査を行った。

 その結果、パートナーまたは子どもを最近亡くしたというグループでは、血圧が高めで、心拍数も多く、免疫系に変化が生じており、血液の凝固も見られることがわかった。これらを総合すると、心臓発作のリスクは6倍高くなるという。

 こうしたリスクは最も若くて30歳の人にも明らかに見られたが、6か月が経過するとリスクは減少し始め、2年後には通常レベルになったという。

 悲しみによる心痛の背景には、ストレスホルモンの急激な上昇があると見られている。これまでに複数の研究が、女性の方が悲しみによる影響を受けやすいと報告している。(c)AFP