【7月31日 AFP】中国の国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)は30日、同国内で人工妊娠中絶手術を受ける女性が年間1300万人以上に上ると報じた。数字は認可された中絶医院を対象とした集計データに基づくもので、無認可医院でも多数の手術が行われていることから、実際にはこの数字をはるかに上回る女性が人工中絶していると指摘している。

 同紙は、中国全国人口家族計画協会(National Population and Family Planning Commission)の専門家の「中絶手術を受けた女性の半数近くは避妊の方法を知らなかった」との談話を紹介。避妊に関する正しい知識が若者の間で普及していないことが、中絶増加の原因だとして、性教育の必要性を訴えた。

 同紙によると、中国の性教育は主に若い既婚カップルが対象で、両親は子どもたちに性教育を積極的に行わない傾向がある。北京大学(Peking University)の専門家は、「大学や地域社会が協力して性教育を強化する必要がある」と述べているという。

 また、上海(Shanghai)のある病院が最近行った調査で、健康相談ホットラインに問い合わせた人の30%は避妊の方法を知らず、性病について知っている人はわずか17%だったとも報じている。(c)AFP