【7月5日 AFP】(一部訂正)ベトナムで、新生児に占める男児の割合が増えていることへの懸念から、男女産み分け法に関する大量の書籍が当局により廃棄された。国営インターネットニュースサイトVietnamNetが3日、伝えた。

 廃棄処分となった本は、当局が前月に押収していた27タイトルの男女産み分け指南本3万冊。このほか、7つのウェブサイトから、男女産み分けに関する記載が削除された。

 国連人口基金(United Nations Population FundUNFPA)が5月に発表した統計によると、ベトナムでは女児100人に対し112人の割合で男児が生まれている。以前は、男児の生まれる割合は105人から106人程度だったという。

 産み分け本の廃棄処分に関して、グエン・ティエン・ニャン(Nguyen Thien Nhan)副首相は、このまま男児が増え続ければ、将来、数百万人のベトナム男性が伴侶を見つけられない事態となるとの危ぐを示した。

 一方、国連人口基金は、男児の誕生が好まれるベトナムで、女児を妊娠した場合は中絶してしまうことが男子が増加している原因だとして、男女平等についての啓発が必要だと指摘した。(c)AFP