【6月29日 AFP】アフリカ南東部マラウイのビング・ワ・ムタリカ(Bingu wa Mutharika)大統領は28日、商業の中心都市ブランタイア(Blantyre)郊外で開かれたエイズ犠牲者の追悼イベントで、25万人に上る同国のエイズウイルス(HIV)感染者に対し、ウイルスの増殖を抑える抗レトロウイルス剤(ARV)を無料で配る意向を明らかにするとともに、抗エイズ薬の国内生産を開始する計画を発表した。

 公式統計によると、マラウイでは人口1300万人のうち約14%がエイズウイルスに感染しているという。同国では5年前に抗レトロウイルス剤の無料配布プログラムを立ち上げ、5000人が薬を受け取っている。

 一方、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の現地調整官デズモンド・ジョーンズ(Desmond Johns)氏は、マラウイでは年間9万人が新たにエイズウイルスに感染しており、マラウイ政府は新規感染の予防に力を入れるべきだと指摘している。(c)AFP