【6月23日 AFP】健康診断における検査の異常値は、しばしば検診者に通知されていないという調査結果が、22日発行の米内科学会誌「Journal of the American Medical AssociationJAMA」に発表された。

 ニューヨーク(New York)のヴァイル・コーネル医科大学(Weill Cornell Medical College)のチームは、プライマリーケアを行う全米23の病院で検診を受けた50-69歳の5434人を無作為に選び、その記録を調べた。

 異常な値は全部で1889件あったが、このうち検診者に通知していないか、検診者に通知した旨を医師が記録していない件数は135件にのぼった。率にすると7.1%、14件のうち1件ということになる。

 また、異常な値をすべて通知している病院がある一方で、不通知率が26%にのぼる病院もあった。

 不通知率が最も高かったのは、検査の記録に紙とコンピューターの両方を使っている場合だった。紙だけ、あるいはコンピューターだけを使っている医療機関の間では不通知率に有意な違いなかった。

 調査を主導したローレンス・キャサリノ(Lawrence Casalino)氏は、「検診には多くの工程があり、どの段階で間違いが発生しても致命的な結果を招きかねない」と話している。(c)AFP