【6月19日 AFP】肥満が健康に与える危険性はかねてから指摘されてきたが、やせた人の方が太り気味の人より短命だとする厚生労働省と東北大学(Tohoku University)の合同研究チームの調査結果が19日、発表された。

 研究チームは、宮城県内の40歳から79歳の住民5万人の健康状態を、12年間かけて調査した。その結果、40歳の時に太り気味と診断された人はやせている人より6-7年間、長生きだった。一方、やせている人は、太り気味の人だけでなく、肥満の人よりも5年程度、短命だった。

 研究を主導した東北大学大学院医学部(Tohoku University School of Medicine)の辻一郎(Ichiro Tsuji)教授は、やせた人の方が短命なのは、肺炎などの疾病を発症しやすいことや、血管が脆弱であることなどが原因ではないかと見ている。

 一方で辻教授は、食欲にまかせて満腹になるまで食べることも危険だと警告する。やせた人が標準体重を回復するために食べることは構わないが、一般体型の人が体脂肪を増やすことは好ましくないと指摘する。(c)AFP