【5月9日 AFP】香港(Hong Kong)政府は8日夜、新型インフルエンザの感染者が滞在していた香港中心部のメトロパークホテル(Metropark Hotel)の封鎖を解除し、隔離されていた旅行者とホテル従業員らがホテルを出た。

 このホテルに滞在していたメキシコ人1人が新型インフルエンザ「インフルエンザA(H1N1)」ウイルスに感染していることが確認されたことを受け、宿泊客と従業員約280人が、1日から隔離されていた。

 午後8時30分(日本時間午後9時30分)、ホテルのドアが開かれると、宿泊客らは数時間前から数百人の報道陣が待ち構えていた通りに飛び出した。

 大半の宿泊客はバスに乗り込み、空港や近くの別のホテルに向かった。

 封鎖期間中、ホテル内の行動規制は徐々に緩和され、ロビーに集まったり、家族や領事館が差し入れた食べ物を食べたり、クイズ大会が開かれたりした。香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)によると、2組のカップルも誕生したという。

 ホテル封鎖は過剰反応ではないかと批判する声もあがった。香港政府は宿泊客に繰り返し謝罪し、ウイルスの拡散を防ぐために必要な措置だったとして理解を求めた。(c)AFP/Guy Newey