【5月3日 AFP】国営イラン学生通信(ISNA)は3日、イラン保健省の統計として、エイズを引き起こすHIVウイルスに感染したイラン国民はこれまでに少なくとも1万9435人おり、そのうち1000人が2008年12月以降に新しく登録されていることを明らかにした。感染者全体のうち、エイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)を発症しているのは1875人だという。

 同省によると、世代群別でHIV感染率の最も高いのは25~34歳の40.2%で、大半の感染者は男性。男性は感染者全体では93.3%を占めた。

 イランでは検査施設が限られており、HIV感染者やエイズ患者が自ら名乗り出ようとすることは少ないため、保健省では実際のHIV感染者数は、現在登録されている4倍の8万件に上ると推計している。

 統計によると、イランで感染からエイズ発症に至り、最後に亡くなった人はこれまでに少なくとも3236人いるが、死者に関する記録がいつから開始されたかについては報告がない。

 最も多い感染経路は薬物の静脈注射で、感染者の77.5%がこの方法で感染していた。(c)AFP