【5月1日 AFP】(一部更新、写真追加)厚生労働省は1日未明、国内で初めて新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)感染の疑いがある患者が確認されたと発表した。

 舛添要一(Yoichi Masuzoe)厚生労働相によると、患者は横浜市在住の17歳の男子高校生で、修学旅行でカナダ・ブリティッシュコロンビア(British Colombia)州に滞在した後、4月25日に帰国。発熱やせきなどのインフルエンザ特有の症状を訴え、30日に横浜市内の医療機関で診察を受けた。

 国内の主要国際空港では今週初めから、感染が報告された国から到着した便の乗客に検査を実施、麻生太郎(Taro Aso)首相も30日、訪問先の北京(Beijing)で、水際対策の強化を関係省庁に指示を出したばかりだったが、男子高校生が帰国したのは空港での検疫態勢が強化される前だった。
 
 舛添厚労相は、最悪の事態を想定して準備を進めると強調。国民に対し、落ち着いて行動するよう訴えるとともに、手洗いなどの自衛対策を積極的に行うよう求めた。

 厚労省はまた、感染が疑われる乗客を隔離する場合に備え、成田国際空港(Narita International Airport)近くのホテルに数百室を予約していることも明らかにした。

 一方、30日に米ロサンゼルス(Los Angeles)から成田に帰着し、簡易検査で新型と同じインフルエンザA型の陽性反応が出た日本人女性については、詳しい検査の結果、新型インフルエンザには感染していなかったことが確認された。(c)AFP/Hiroshi Hiyama

【参考】厚生労働省のホームページ