【2月23日 AFP】中国南部広東(Guangdong)省で、ここ数日間に違法化学物質に汚染されたブタの内臓を食べた少なくとも70人が、胃痛や下痢など食中毒の症状を発症していることが分かった。このうち3人は、現在も入院中だという。国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)23日、報じた。

 捜査の結果、食中毒の原因は、クレンブテロールという薬品が混入した、地元の食肉市場で売られていた豚肉とみられる。チャイナ・デーリーが地元当局の話として伝えたところによると、食中毒の原因となったブタを飼育し、その肉を販売したとして、3人が身柄を拘束された。

 クレンブテロールはぜんそくの治療に用いられるが、減量のためにも用いられる。過去に脂肪を落とす目的でブタにクレンブテロールを与えた例はあるが、人体に有害なため、クレンブテロールを食用添加物として使用することは禁止されている。

 過去には上海(Shanghai)で2006年、クレンブテロールが添加された豚肉や内臓を食べた336人が、病院で手当てを受ける事件が起きている。(c)AFP