【10月23日 AFP】世界保健機関(World Health OrganisationWHO)と喫煙反対活動家らは20日、タバコの不法取引防止キャンペーンの一環として、喫煙による推定死者数を刻んだ「デス・クロック(死の時計)」をスイス・ジュネーブ(Geneva)に設置した。

 時計は、「タバコの規制に関する世界保健機関枠組条約(WHO Framework Convention on Tobacco ControlFCTC)」の交渉が開始された1999年10月以後の、喫煙に関する死亡者推定数を示している。「4000万人」目が表示されるのはもう間もなくだ。

 WHOは、今年度の喫煙による死者数を500万人以上と推定している。これは、結核、エイズ、マラリアによる死者数を合わせた数字よりも大きい。

 WHOの「タバコのない世界構想(Tobacco Free Initiative)」の主導者の1人、ダクラス・ベッチャー(Douglas Bettcher)氏は、「タバコという『病』は最貧困層を直撃している」と指摘。一方で、一部の国においてタバコのパッケージに「吸い過ぎのために真っ黒になった肺」の写真を載せるなどの啓発が行われるようになったことを評価している。(c)AFP