【10月7日 AFP】外来種のイグアナや、ハムスター、ハリネズミといったげっ歯類をペットとして飼うと、子どもや年配者の健康を脅かす危険があるとする研究報告が、6日発行の米国小児科学会(American Academy of Pediatrics)の機関誌に発表された。

 それによると、子どものサルモネラ菌感染のうち11%は、トカゲ、カメなどの爬虫類との接触に起因したものだという。さらに、全米で4万世帯あまりがペットとして飼っているハリネズミの針には、2種類のサルモネラが保菌されているという。ハムスターが、潰瘍(かいよう)や肺炎などを引き起こす野兎病(ツラレミア)というリンパ節の病気を媒介したというケースもある。
 
 イグアナやサルといった外来種では、噛まれたりひっかかれたりすることで、病気に感染したりアレルギーを発症したりすることがある。マカクザルは、ヘルペスBウイルスを持っていることが確認されている。

 報告書は、外来種との接触で病原体が従来種に感染し、感染域が拡大すると注意を促している。その一例として挙げたのが、2003年に米国の一部で流行したサル痘のヒト感染だ。原因ウイルスは、輸入されたアフリカオニネズミ(別名ガンビアネズミ)から、ペットとして人気のあるプレーリードッグに感染したとみられている。

 報告書は、5歳以下の子どもがいる家庭では外来種のペットは避けたほうがよいと、注意を呼び掛けている。(c)AFP