【9月25日 AFP】オーストリアのウィーン(Vienna)で24日に開幕した脳梗塞(こうそく)の予防と治療に関する国際会議で、「アジアでは生活様式の変化によって脳梗塞の発症が増加している」と警鐘が鳴らされた。

 議長を務めるオーストリアのMichael Brainin氏は「脳梗塞の発症数はがんを上回った。アジアでの増加が主な原因で、流行病の様相をも呈している」と述べた。会議は4日間の日程で行われ、約3000人の専門家が出席している。

 世界的な脳梗塞の増加は、高コレステロールや高血圧、体を動かす機会の少ない生活習慣、さらにアルコール、タバコ、一部の薬物の摂取などと関連している。

 しかし専門家によると脳梗塞は予防が可能で、発症したとしても迅速な医療介入があれば後遺症を抑えることができる。オーストリアでは、脳梗塞になった人の40%が90分以内に救急治療を受けており、これは世界最速の態勢だ。

 オーストリア保健・家庭省の統計によれば、同国内では人口約830万人に対し脳梗塞の専門施設が32か所あり、脳梗塞による死者は1970年の1万4737人から、2006年には5611人に減少した。(c)AFP