【9月19日 AFP】世界保健機関(World Health OrganisationWHO)は18日、マラリアに関する報告書を発表し、2006年には世界中で5歳以下の子どもを中心に約100万人がマラリアによって死亡しており、特にアフリカ諸国が深刻な状況にあることを明らかにした。

 WHOは「2006年には、33億人がマラリア感染の危険にさらされ、そのうち推定2億4700万人が感染したとされている。マラリアによる死者数は約100万人で、そのほとんどが5歳以下の子ども」だとしている。

 08年には、合計109か国でマラリアが発生しており、このうち半数近い45か国がアフリカ諸国だという。

 WTOの調査によると、マラリア対策が不十分な国は依然として多く、衛生当局がより多くのマラリア治療薬を調達している場合でも、治療へのアクセスが十分ではないという。

 報告書では、アフリカ諸国のほとんどが、WHOがマラリア対策として05年に設定した4つの主要措置「蚊帳、治療薬、殺虫剤スプレー、妊娠中の治療」の普及目標値である80%には遠く達していないと指摘している。

 06年にアフリカで発生したマラリアの半数以上は、ナイジェリア、コンゴ民主共和国(旧ザイール)、エチオピア、タンザニア、ケニアで発生しているという。(c)AFP