【9月10日 AFP】中国北西部甘粛(Gansu)省で、乳児14人が、安価な粉ミルクを飲んだことが原因で腎臓結石を患って排尿できなくなり、病院で治療を受けている。中国国営新華社(Xinhua)通信が10日、伝えた。

 乳児14人は11か月未満で、嘔吐などの症状を起こし、同省内の病院で治療を受けている。

 乳児の治療に携わっているチャン・ウェイ(Zhang Wei)医師は、「乳児の腎臓結石は珍しく、これほど多くの乳児が同時に発症するのも珍しい」と述べた。

 乳児らは同じ農村の出身で、いずれも中国の大手乳製品メーカー三鹿グループ(Sanlu Group)が製造する「三鹿(Sanlu Group)」という安価な粉ミルクを飲んでいた。

 新華社通信によると、三鹿グループは、乳児らの飲んだ粉ミルクはブランド名を偽装した違法製品だと主張している。また、独自の調査チームを派遣したという。

 甘粛省衛生当局は、粉ミルクの分析を進めるとともに三鹿グループとの関連も調べていると発表した。

 チャン医師は、ほかにも病気の乳児がいる可能性があるが、高額な医療費のために親が治療を控えている可能性もあると述べた。(c)AFP