【2月15日 AFP】強力なステロイドを含む違法販売の美白クリームを使った女性が体調不良を引き起こしていたことが分かった。英ロンドン(London)のハマースミス病院(Hammersmith Hospital)の医師団は、16日の英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical JournalBMJ)で同件について報告し、違法販売の美白クリームを使用する危険性を訴える。

 問題の美白クリームを使った女性は極度の肥満で、肌は薄くてあざやしま状の線が見られ、筋肉が衰弱していた。1年半にわたり妊娠を試みていたが、正常な生理があるにもかかわらず、妊娠には至っていなかったという。

 医師団は当初、女性が副腎や下垂体によって引き起こされる「クッシング症候群」を患っていると考えていた。しかし、血液検査の結果、通常この症状の原因となる2種類のホルモン量の超過は認められなかった。

 さらに調査を進めたところ、女性が薬局ではなく、未許可の販売店から買った美白クリームを7年間使い続けていたことが判明。クリームにはステロイドホルモンのクロベタゾールが含まれていた。これは通常、乾癬(かんせん)や湿疹の治療に使われる強力なコルチコステロイド。

 女性はこのクリーム週2本(約60グラム)使用していた。(c)AFP