【11月8日 AFP】女性の歩き方がセクシーであるほど、妊娠しにくい時期にある可能性が高い――。こんな驚くべき事実が、Meghan Provost博士率いるオンタリオ州クイーンズ大学(Queen's University)の研究チームにより明らかになった。

 研究チームは、複数の女性被験者が歩く様子を録画し、それぞれの歩き方を分析。さらに、ホルモンレベルを調べるため唾液(だえき)のサンプルを採取した。その結果、月経周期で妊娠可能な期間にある女性たちは腰の振り方が少なく、ひざもそれほど離さずに歩くことがわかった。

 また、この録画動画を40人の男性に見せ、セクシーだと思う歩き方を選ばせたところ、上位に選ばれたのは月経周期で最も妊娠する可能性が低い女性たちだったという。

 一方、男性の目の前で個人的にセクシーなダンスを見せる「ラップダンサー」の女性は、妊娠可能な期間のほうがチップを多くもらう傾向があるとの調査結果が、米国で10月に発表されている。今回の研究はそれとまったく正反対の結果だが、同研究チームは2つの結果に矛盾はないとの見解を示している。その理由は「妊娠可能な期間にある女性は、近距離から“誘惑のシグナル”を出すからだ」という。

 このシグナルは、におい刺激となるフェロモンや、表情に表れる。女性にとって男性に接近しているということは、パートナーとなる可能性のある相手を吟味できることを意味する。

 反対に、男性は女性の歩き方が魅力的かどうかを遠目から判断できる。セクシーな歩き方は、必要としていない男性をひきつける可能性もある。つまり、排卵期にセクシーではない歩き方をすれば、必要としていない男性から自分を守ることができ、女性に進化上の利点を与えることになる。

 この研究の結果は、10日に英科学誌ニュー・サイエンティスト(New Scientist)に掲載される。(c)AFP