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「輸血は益となるより害となる可能性がある」 米デューク大研究報告

  • 2007年10月09日 16:32 発信地:シカゴ/米国
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1999年3月25日、アルバニアの首都ティラナ(Tirana)で献血する男性。(c)AFP

【10月9日 AFP】多くの患者にとって、「輸血は益となるより害となる可能性がある」との研究結果が、8日発行の米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of SciencesPNAS)に発表された。

 研究を発表したのは、ノースカロライナ(North Carolina)州デューク大学(Duke University)医療センター。

 血液中の窒素酸化物は、赤血球が体内組織に酸素を運搬するのを補助する役割を果たす。研究によると、輸血が害となるのは、保存血中の窒素酸化物が採血後3時間以内に失われてしまうことが原因だという。

 同大学のジョナサン・スタムラー(Jonathan Stamler)教授(肺医学)は「輸血が患者にとって有害となる可能性があるという問題は、米医療界が直面する最大の問題の1つだ」と指摘する。「原則的に、窒素酸化物をめぐる問題については解決策がある。血液中に窒素酸化物を戻してやればいい。ただし、臨床試験での証明が必要だ」

 スタムラー教授の研究チームはすでに、酸欠状態にあるイヌの心臓に、窒素酸化物を戻した保存血を輸血することで、血流を増加させることに成功している。次の段階は、ヒトでもこの技術が機能するかを確認することだ。

 近年の研究で、輸血を受けた患者の心臓発作、心不全、脳卒中などの発生率が高く、死に至る場合もあることが分かっていたが、その理由を特定したのはスタムラー教授の研究が初めて。

「窒素酸化物は、酸素を運ぶ赤血球が通過しやすいように、小血管を押し広げる役割を果たす」と教授。「もし血管が開かなければ、赤血球は血管内にとどまり、体内組織に酸素が運搬されないことになる。その結果、心臓発作が起きたり、場合によっては死に至ることもある」

 また、窒素酸化物は、赤血球の柔軟性にも影響を与える可能性があるという。血液中の窒素酸化物の濃度が低下すると赤血球が硬化し、小血管内の移動が困難になるという。(c)AFP

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