【5月24日 AFP】職場での飲酒を黙認している企業は、従業員をアルコール中毒の危険にさらしている――労働環境の調査を行っているカナダの研究機関が、24日に発表した報告書の中で警告した。

 同報告書は、トロント(Toronto)の非営利調査研究機関、Institute for Work and Health(IWH)が行った調査によるもの。

 それによると、米国の会社員ら5338人を対象に、飲酒の習慣と職場での飲酒環境などを尋ねたところ、職場での飲酒が禁じられているオフィスでは、飲酒が認められているオフィスの社員よりも酒豪の社員が45%少なかったという。

 また、常習的に飲酒の習慣を持つ社員も54%少なかったほか、 平日に飲酒する社員の割合は69%も少ないことがわかった。

 「職場での飲酒」には、仕事中の飲酒のほかにも、出勤前、昼休み、休憩中、出張前、勤務する会社が主催するイベントでの飲酒なども含まれる。

 調査を主導した IWHのベンジャミン・アミック(Benjamin Amick)研究員は、飲酒を原因とするケガや疾病を減らすためにも、行政が飲酒機会の削減を目的とした健康対策の一環として、職場での飲酒習慣にも介入すべきだと提言している。(c)AFP