
【パリ 18日 AFP】「世界中の喫煙者数を2020年までに現在の5分の1に減らせば、1億人の命を救うことができる」との論文が、18日付けの英医学誌『ランセット(Lancet)』に掲載される。ブルームバーグ市長とトーマス・フリーデン(Thomas Frieden)同市保健精神衛生局長が共同執筆した。
たばこ税の引き上げ、たばこ広告の禁止、禁煙エリアの拡大、禁煙支援などを通じて目標値を達成できれば、「現在生きている人々のうち少なくとも1億人について、たばこが原因で早世するのを防ぐことが可能」との内容で、今後20年間で新たに生まれてくる5000万人の命も救うことができるとも主張している。
ブルームバーグ市長は元喫煙者で、前年8月には、私財1億2500万ドル(約151億円)を拠出して「国際禁煙構想(Worldwide Stop Smoking Initiative)」を立ち上げた。禁煙運動に積極的で、レストランやバーも含めた公共スペースを全面禁煙化したほか、たばこ税率も引き上げた。
論文では、今世紀末までに10億人がたばこが原因で早期に死ぬと指摘している研究を複数引用し、「史上初めて、たばこという人間の手による合成物質が世界の死因トップになった」と述べている。
成人喫煙率の20%削減については、すでに成功している国があり、目標値は達成可能な数字だと主張。発展途上国の喫煙者および喫煙予備軍の教育に力を入れる必要に触れ、「とくにアジアなどたばこ業界が新市場と見込む国々で、若い女性の喫煙率を低く抑えることが重要だ」としている。
同論文は、全世界の成人人口の約25%に相当する10億人を喫煙者だと試算する。そのうち3分の2が中低所得国の国民といわれ、また中国、インド、ロシア、インドネシア、バングラデシュの5か国でとくに喫煙者数が多い。
市長らは、たばこ産業を「命にかかわる極めて有害な製品の販売促進に莫大な資金を投入している」としてを強く批判。たばこ税の引き上げが喫煙率低下に最も効果的な対策だと述べ、「価格を10%引き上げるごとに、たばこ消費量は2.5-5%削減できる」と結論付けている。
また、スポンサー契約などの間接的な販売促進を含む広告の禁止強化、禁煙エリアの拡大、禁煙支援への公的資金投入などを提唱している。
写真は、英ウェールズ(Wales)北部のレクサム(Wrexham)で、禁煙のカフェの外でたばこを吸う女性。(4月2日撮影)(c)AFP/NEIL JONES










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