【北京 10日 AFP】中国南部広東(Guangdong)省で4月下旬、ブタ300匹以上が大量死した事件について、原因は青耳病(blue-eared pig desease)として知られる生殖器・呼吸器の感染症である可能性が高いと、10日付の英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)が報じた。

 同紙の引用した農業省の広東省支部の発表によると、このブタの大量死はウイルスの2次感染で、生殖器・呼吸器症候群(PRRS)と呼ばれる伝染病によるものとみられている。ウイルスは1990年代半ばに中国に上陸したが、最近突然変異の兆候を示したという。専門家は人間への感染はないとしている。

 感染の有無はテストで判別することができ、またワクチンも当局に認可済みで、まもなく販売が開始されるという。

 農業省では、これまでにもブタコレラブタ肺炎などに対するワクチン接種を奨励しており、動物用製薬の生産工場に増産を要請している。

 地元の農業当局は感染の拡大を防ぐため、死んだブタを水源から離れた地中深くに埋めた。また、消毒やワクチン接種など徹底した対策を取るよう求めている。現地ではパニックした住民が感染したブタ肉を恐れ、ブタ肉を買わなくなっているという。

 写真は、安徽(Anhui)省の合肥(Hefei)の養豚場で飼われるブタ。(c)AFP