【ワシントンD.C./米国 21日 AFP】米ジョンンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)の研究チームが、遺伝子操作でマラリアに耐性を持つ蚊を開発することに成功し、将来的にマラリア対策に適用できる可能性が見えてきた。研究成果は19日、全米科学アカデミー(National Academy of Sciences、NAS)の会報上に掲載された。
同大学の研究チームによると、マラリア原虫入りの血液を与えた場合、遺伝子操作された蚊の方が通常の蚊よりも繁殖速度が速かったという。今回の研究により遺伝子操作された蚊を野生に放ち、通常の蚊を駆逐させればマラリアの感染拡大を制御できる可能性のあることが示された。
■実用には課題も
研究チームは実験室の中で遺伝子操作された蚊と通常の蚊を同数、マラリア原虫に感染したマウスと一緒に飼育した。
結果、遺伝子操作された蚊の方が生存率が高く、産卵数も多かったため、実験開始直後に5割だった遺伝子操作された蚊の割合が9世代後には7割に高まったという。研究はマラリアに感染した血液をエサとした場合、マラリア耐性のある蚊が耐性のない蚊よりも優位性を持つことを示した。
ただし、遺伝子操作された蚊は通常の蚊と同程度の生存競争力を示したが、マラリアに感染していない血液をエサとした場合の繁殖速度は、遺伝子操作された蚊と通常の蚊とで違いはなかったという。遺伝子操作された蚊をマラリア対策に活用するには、マラリアに感染していない血液をエサとした場合にも繁殖率を通常の蚊より高めることが課題。
マラリアに感染する蚊は全体では少数しかいないため、遺伝子操作された蚊を野生に放つ以前にさらに研究を重ねる必要があるようだ。
写真は蚊の接写(2006年11月15日撮影)。(c)AFP/CHRISTIAN PUYGRENIER
AFPBB News トップへ
ユーザー制作のスライドショーをご紹介。無料で簡単な会員登録で見られます。
拡大して見られた人気写真ランキング。会員登録で拡大写真が見られます。登録は無料で簡単。