【ソウル/韓国 29日 AFP】韓国の科学者チームは先ごろ、エイズウイルス(HIV)に感染したサルを用いた実験を通じ、「Trim5」と呼ばれるタンパク質によるウイルス増幅阻止過程をほぼ特定したことを明らかにした。
浦項工科大学校(Pohang University of Science and Technology)のOh Byung-Ha教授率いる科学者チームは、今回の発見はエイズ治療法開発に大いに貢献するだろうと語った。研究報告書は、生物学誌「Molecular Cell」最新号に掲載されている。
研究報告書の著者のひとりであるWoo Jae-Sung氏は、AFPのインタビューで次のように語っている。
「Trim5のウイルス増幅阻止過程が明らかになったことで、エイズウイルスによるさまざまな疾病の原因解明への道が開かれるはずだ。今後はより多くの研究者によって、Trim5の構造や機能が明らかになっていくことと思う。治療薬の開発、あるいは、より効果的な治療法の開発が進むことを期待したい」
エイズ治療薬は、進行を遅らせるタイプはすでにあるものの、根本から治癒する薬はまだ開発されていない。患者らは合併症などを防ぐための高価な薬で何とかしのいでいるのが現状だ。
Trim5は、多くのサルに見られるタンパク質。サルではすでに、各種レトロウイルスの増幅を阻止することが明らかになっており、研究者らは現在、ヒトの場合にもこれと相似のタンパク質でウイルス増幅阻止が可能かどうか実験を進めている。
画像はHIVウイルスのグラフィック(1987年作成)。(c)AFP/DPA