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国民の60%が反対、「クローン食品」は店頭へ並ぶか? - 米国

  • 2006年12月29日 12:39 発信地:米国
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写真はクローン技術で誕生した6頭の牛(2000年4月29日撮影)。(c)AFP/ADVANCED CELL TECHNOLOGIES

【ワシントンD.C./米国 29日 AFP】米食品医薬品局(US Food and Drug Administration、FDA)は28日、クローン技術を使ってつくった牛や豚、ヤギなどの家畜の肉やミルクについて、食品として安全と発表した。これらの「クローン食品」がスーパーマーケットの棚に並ぶ日が近づいたといえるが、消費者団体は強く反発している。

 FDAは、クローン家畜やその子孫の肉やミルクも、普通に育った家畜と同様に安全だということが、研究によって判明したと述べた。

 スティーブン・サンドロフ(Stephen Sundlof)FDA獣医学センター(Center for Veterinary Medicine)所長によると、「FDAはクローン動物とその子孫の衛生面や食品成分について研究した審査済み出版物や研究報告を、数百件分析した。その結果、リスク評価のたたき台として、クローン動物およびその子孫の肉やミルクが、われわれが毎日口にしている食品と同様に安全だと断定するに至った」という。

 「現在米国で利用されているさまざまな繁殖支援技術と比べて、クローン技術が動物の健康状態に特別のリスクをもたらすということはない」

 FDAはこの問題について、4月2日まで一般の意見を求めた後、データを再検討し、「2007年末までに」(サンドロフ所長)クローン食品の流通禁止を解除するかどうかを決定する。もし解禁されれば、米国は世界で初めてクローン食品を食糧供給ラインに乗せる国となる。

 サンドロフ所長は、クローン食品に特別表示を義務づけるかどうかは、現時点では不明だと語った。
「最終的な方針は、市民の意見を検討した後に決定する。表示について決定するのはその後だ」

 ただし、新たな科学的証拠が見つからなかった場合は食品表示の必要をまったく感じないと付け加えた。また、もし流通が認可されれば、クローン食品は輸出されるとも述べた。

 FDAの発表に対し、反対派は、複数の世論調査の結果、米国民の60%以上が動物のクローニングに反対しており、たとえ政府が安全宣言を出してもクローン食肉やミルクを購入しないだろうと答えていると指摘する。

 キャロル・フォアマン(Carol Foreman)米消費者連合(Consumer Federation of America、CFA)理事長はAFPの取材に対し、「非常に問題のある決定だと思う」と話した。
「FDAや議員らに手紙を書き送って、FDAに方針撤回を要求するよう、人々に呼びかけている」

 政府への働きかけが失敗に終わったとして、今後は消費者に対して小売り店側に販売自粛の圧力をかけるよう促していくという。

 フォアマン理事長はまた、クローン動物は妊娠しても流産することがたびたびあることや、奇形で産まれたり成育しなかったりするという科学的データを、政府が無視しているとも述べた。

「要するに、動物虐待とヒト・クローニングにつながる潜在的脅威として深刻な懸念を提起する技術に対しては、一般の評価はないということです」

 ほ乳類のクローンは、1996年に体細胞からつくられた雌羊ドリー(Dolly)が最初の成功例。科学者らはその後、牛、馬、豚などほかのほ乳類のクローン技術を適用してきた。

 ただ、サンドロフ所長は、クローンは主に繁殖手段として使われることから、仮にクローン食品が解禁されても、消費者の口に入ることはそんなにはないだろうと指摘する。また、現在クローン動物は数百頭(匹)程度しか存在しないとも強調した。

 写真はクローン技術で誕生した6頭の牛(2000年4月29日撮影)。(c)AFP/ADVANCED CELL TECHNOLOGIES
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