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英大学の研究チームが肝臓細胞の生成に成功 - 英国

  • 2006年11月02日 12:24 発信地:英国
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【ロンドン/英国 31日 AFP】英大学の研究チームが、人工的にヒトの肝臓組織を作ることに成功したと31日、英メディアが報じた。

■人工肝臓移植の実現も夢ではない

 この肝臓細胞は、親指ほどの大きさで、へその緒から取り出した血液幹細胞(さい帯血幹細胞)を培養して作られた。これまでにも肝臓細胞の培養例はあるが、さい帯血幹細胞を利用して一定の大きさの肝臓細胞を生成したのはこれが初めてで、事実ならば医学上の大発見となる。

 英紙デイリー・メール(Daily Mail)によると、新薬実験での応用が実現すれば、動物実験の減少につながると期待される。また、将来的には損傷した肝臓の治療や、完全な人工肝臓として移植するなどの用法も考えられるという。

■幹細胞の細胞分裂を促進し肝臓を生成

 開発したのは、英ニューカッスル大学(Newcastle University)で再生医学を研究するコリン・マクガキン(Colin McGuckin)教授とNico Forraz博士のチームだ。
 新生児のへその緒から血液を抽出し、米航空宇宙局(NASA)が開発した微小重力環境を作る装置に入れ、細胞分裂を促進。その後、試薬やホルモンなどを加え、幹細胞が肝臓になるよう仕向けた。

■新薬の実験にも有用
 
「さい帯血から採取した幹細胞から、小さなミニ肝臓を生成した。今後は製薬会社に提供し、新薬試験での実用化を目指す」とマクガキン教授。
「製薬会社は、新薬をまずヒトの細胞で実験し、動物実験を経て臨床試験を行う。しかし動物実験と臨床試験の間には大きな違いがあり、危険も伴う。今回開発したミニ肝臓を使えば、動物実験や臨床試験の必要がなくなる」と述べた。

 このミニ肝臓は、透析装置としても活用できる可能性があるといい、肝臓移植が必要な患者が臓器提供者を探す手間が省けるという。

 王立リバプール大学病院(Royal Liverpool University Hospital)の肝臓専門医、イアン・ギルモア(Ian Gilmore)教授は、英放送協会(BBC)の取材に対し、マクガキン教授らの研究がヒト胚(はい)を必要としないことから、「倫理上の大きな飛躍だ」と評価。「肝臓病患者への治療は実際問題、不足している。エキサイティングな発見だ」と語った。

 BBCによると、英人口の10%が何らかの肝臓疾患を持っており、多くは肥満やアルコール依存症に由来しているという。(c)AFP
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