【3月28日 AFP】先ごろ英中部レスター(Leicester)の駐車場の地下から遺体が見つかって話題を呼んだ15世紀のイングランド王、リチャード3世(Richard III)が王位につく以前に署名した文書が、米ロサンゼルス(Los Angeles)で来週、競売にかけられる。

 競売会社ネイト・D・サンダース(Nate D Sanders)によるとこの文書は、リチャード3世がグロースター公(Duke of Gloucester)だったときに署名したもの。リチャード3世の署名入り文書はこの30年間に、今回のものを含む3点しかオークションに出品されていないという。

 蝋(ろう)で封印された文書には「R. Gloucestre」の署名が入っている。内容は2代目ウェストモーランド伯(Earl of Westmorland)と借地人らとの土地をめぐる争いに関するもので、サンダースではリチャード3世が20代だった1473~77年ごろの文書とみている。

 リチャード3世は兄のエドワード4世(Edward IV)の在位中にグロースター公の地位を授けられたが、エドワード4世の死後、王位を奪うために兄の残した幼い王子たちをロンドン塔(Tower of London)に幽閉し暗殺したとされる。

 オークションは4月2日に開催され、7万5000ドル(約700万円)~12万5000ドル(約1180万円)の値がつくと予想されている。(c)AFP