【2月7日 AFP】島根県の奥出雲町で、公園に昨年夏に突然設置されたイタリア・ルネサンス期の芸術家ミケランジェロ(Michelangelo)のダビデ像のレプリカが、住民を困惑させている。中には、裸像のダビデに下着をはかせるよう要求する声もあるという。

 高さ5メートルのダビデ像とギリシャの至宝「ミロのビーナス(Venus de Milo)」像のレプリカは、ある実業家の男性が故郷への恩返しとして奥出雲町に寄贈したもの。町では町内の運動公園と児童遊園地にそれぞれ像を設置した。

 ところが、AFPの取材に応じた町役場によると町民から「子供たちが巨大な像を怖がっている」といった苦情があったという。また、地域では珍しい裸像に対し、子供の教育に良くないと主張する人もいるという。

 読売新聞(Yomiuri Shimbun)の報道によれば、町民の多くはダビデ像の設置を歓迎しているものの、一部町民はダビデ像に下着をはかせるよう要求しているという。

 取材に応じた町役場の担当者は、このような像が町に設置されたのは初めてで住民が当惑しているのだろうと述べた。町では、像は学校の美術教育に役立つほか将来的には観光資源にもなり得るとして、時間とともに住民も像の価値を理解してくれるはずだと期待している。(c)AFP